0010 草木クラシック
着物というのは本当に不思議なものだと思います。
一枚の着物でも,着る人それぞれでまったく異なった趣を醸し出します。着付けをするときのまったく変わらないルールの中で同じ着物を着せても,その人の内面が自然に映し出されてしまうのです。仕上がった着物姿を見ると思わず「そうそう,この人はこういう人だった」と再認識させられます。普段どんなに騒いでいる人でも,どんなに大人しくしている人でも,着付けが仕上がった途端,その人の本質のようなものが着物姿にあらわれるような気がします。
これは,着付ける側にしかわからないものなのでしょうか?私は自分が着たのを客観視できたことがあまりないのでよくわかりませんが,他の人の着付けをした時ははっきりと見えるような気がします。
今回の着物折り紙は,それを強くかんじさせてくれたときに着せた着物によく似ています。