0008 藍
「青が好き」と言ったある女の子のために折りました。
仕事柄思春期の子供たちに接することが多く,その子たちを真近でよく観察することができます。いくら思春期とはいえ,同性の私の前で何か繕おうとする仕草はまったくありません。そんな彼女たちの何の意図もない仕草や眼差しに,無垢の美しさを感じることがよくあります。そして,「そんな美しさを自分が持っていることに本人たちは気づきもしないんだろうなぁ…」と時々思ったりします。
自分の若い頃を考えると,「鼻の形がどう」とか「目が小さい」とか,いろんなことを親に愚痴っていました。今思えば,「若さゆえの美しさはいろんな形で他の人の目に映っていたのかもしれない」と思うと,「美しさは単に自分の目に見えるものではなく,他の人にしかわからないものもあるんだなぁ…」と,今更ながら考えてしまいます。
そして,「自分の目には見えない美しさが,その年齢ごとにあるのかもしれない。そういう意味で美しいと思われる人になりたい」と思う今日この頃です。